自動車が危ない (新潮新書)



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自動車が危ない (新潮新書)
自動車が危ない (新潮新書)

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「自動車は壊れるものと思え」というレポート

自動車の電子化が進み、ほとんどコンピュータと同じ管理が求められているということ、現場の品質管理が、厳しいコスト削減、技能伝承の断絶、生産のグローバル化などで、危機に瀕しているということをまとめてレポートしている。
しかし情報源は公開情報が多く、メーカー内部に踏み込んだ取材とはなっていないと感じる。問題提起に留まり、提言が精神論以外に少ないのも残念。
ただ、最も大きな問題は、自動車メーカーはマスコミの最大のスポンサーの一つであり、三菱自動車のリコール隠しのような明白な犯罪行為を除いて、日々進行している自動車業界全体の危機について警鐘を鳴らす大手メディアの存在がないことだと感じた。
冠水で車両火災

三菱自動車のリコール問題、生産現場での品質保証とコスト削減、コンピュータ化による新たな問題、自動停止装置や車間距離維持装置などの限界といったテーマでわかりやすく解説している。
特に気になったのが、自動車のいたるところにコンピュータが搭載されるようになっていること。修理店では故障の原因が分からず、ユニット毎交換しなくてはならないという。また豪雨でシフトノブのモーターが故障してレッカー移動しなくてはならなくなったケースもあるという。
さらに台風で冠水した地区では、22件もの車両火災が発生したという。これは配線(実験はヒューズボックス)が海水により錆びて火花を散らすようになったのが原因という。
考えてみれば、例えば窓やサイドミラーは手で動かしてもいいような気がするな。
『自動車が危ない』

三菱自動車の杜撰な品質管理が、次々と明らかになりマスコミを賑わしてきた。本書の著者塚本潔は、「果たしてこれは三菱自動車だけの問題だろうか」と疑問を投げかける。塚本潔氏は、かつてニューズウィーク日本支社に勤務したジャーナリスト。『最強トヨタのDNA革命』『トヨタとホンダ』の著書がある。全国の自動車工場を取材し、監督官庁である国土交通省リコール対策室が公表数字やJ・D・パワーが発表する顧客満足指標を分析し、日本の自動車産業の”陰”の部分を明らかにしていく。読み進むと、著者の投げかけた疑問の答えが次々と判明する。謎解きの面白さを満喫でき、しかも空恐ろしい本である。



新潮社
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